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闘う君の唄を

闘う君の唄を
中山七里
朝日新聞出版

面白かった.前半はモンスターペアレントに対して(良い意味で)真っ向から立ち向かう新任幼稚園教諭の奮闘劇.後半はサスペンス?真犯人の正体は早い段階で予想できるものの,面白かった.

内容: 新任幼稚園教諭として埼玉県秩父郡神室町の「神室幼稚園」に赴任した喜多嶋凛は、モンスターペアレントたちの要求を果敢に退け、自らの理想とする教育のあり方の実践に務める。当初は、抵抗されるも、徐々にその熱意が伝わり、周囲の信頼も得られていくのだが…。健気なニューヒロイン、誕生! (Amazonより)

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能面検事

能面検事
中山七里
光文社

面白かった!シリーズ物になるみたいなので,続きが楽しみ.

同僚から陰で能面(検事)と呼ばれている検事不破が主人公.不破の影となる検察事務官についた惣領.不破は何が起きても一切表情を変えず,忖度もせず,ただただ機械のように職務をこなしていく大阪地検のエース.

今回は幼女殺人事件に始まり,ストーカー殺人事件を経て,その全てが大阪府警の一大スキャンダルを暴くという嘘でしょ!?みたいな話の流れ.検察や依頼者との心理戦を楽しむ御子柴シリーズと異なり,不破が謎を解き明かすシーンはただただ言葉も発せず頷くことしかできないような感じ.

今でこそ能面と呼ばれる不破だったが,生まれた頃から今のような感じではなかった.東京地検にいた頃は感情を表に出し,惣領に対する苦言をそのまま体現したような検事だった.DV事件の容疑者である人物が不破を手球に取り,被害者を殺害.自分の一挙手一投足から被害者が死んだことに責任を感じた不破は,以降あらゆる感情を閉じ込めエース検事として活躍する…みたいな過去を持っていたことが語られている.

前述したようにシリーズものになるみたい.件のDV事件の容疑者との直接対決が三作目ぐらいで出てくるのかなぁとか,東京地検時代の同僚と何かあるのかなぁとか色々期待できる.ただ,混作で扱った府警の一大スキャンダル以上にインパクトのある事件なんてそうそう起きないだろうと考えると,次作で出てくる事件がどんなもののなるか非常に楽しみ.

内容: 巷を騒がす西成ストーカー殺人事件を担当している、大阪地検一級検事の不破俊太郎と新米検察事務官の惣領美晴。どんな圧力にも流されず、一ミリも表情筋を動かすことのない不破は、陰で能面と呼ばれている。自らの流儀に則って調べを進めるなかで、容疑者のアリバイは証明され、さらには捜査資料の一部が紛失していることが発覚。やがて事態は大阪府警全体を揺るがす一大スキャンダルへと発展し―警察内から裏切りと揶揄される不破の運命は、そしてストーカー事件の思いもよらぬ真相とは―大阪地検一級検事・不破俊太郎。孤立上等、抜き身の刀、完全無欠の司法マシンが、大阪府警の暗部を暴く! (Amazonより)

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連続殺人鬼カエル男ふたたび

連続殺人鬼カエル男ふたたび
中山七里
宝島社文庫

前作の真犯人(状況証拠のみで逮捕・立件不可?)である御前崎教授の自宅が爆破.御前崎教授の粉微塵になった死体とカエル男と思われる犯行声明文が見つかる.目撃証言から,勝雄による復讐と判定.

御前崎教授の殺人以降,サ行の人間を殺していくよーという犯行声明文と共に,千葉,東京と犯行現場が首都圏全域に及ぶ様相.セで始まる精神科医が御前崎教授の娘と孫を殺した犯人の精神鑑定をした男であることが分かる.この精神科医の殺害シーンだけこまかく描写.

結末は意外と言えば意外だけど,ちゃんと読めば推理可能だった.

内容: 凄惨な殺害方法と幼児が書いたような稚拙な犯行声明文、五十音順に行われる凶行から、街中を震撼させた“カエル男連続猟奇殺人事件”。それから十ヵ月後、事件を担当した精神科医、御前崎教授の自宅が爆破され、その跡からは粉砕・炭化した死体が出てきた。そしてあの犯行声明文が見つかる。カエル男・当真勝雄の報復に、協力要請がかかった埼玉県警の渡瀬&古手川コンビは現場に向かう。さらに医療刑務所から勝雄の保護司だった有働さゆりもアクションを起こし…。破裂・溶解・粉砕。ふたたび起こる悪夢の先にあるものは―。 (Amazonより)

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悪徳の輪舞曲

悪徳の輪舞曲
中山 七里
講談社

悪辣弁護士御子柴礼司シリーズ待望の第4作!!

今回の依頼人は礼司の実の妹である梓.そして弁護対象は礼司の母親である郁美.郁美の再婚相手が自殺した事件について,郁美が自殺を偽装した殺人を侵したという疑惑で逮捕された.死体配達人の実の母ということで弁護依頼が尽く断られた挙げ句,礼司の事務所に弁護依頼に訪れた梓…という流れで始まる物語.

礼司が弁護対象である郁美の人となりを知るため辿る母妹の足跡.物語の途中で礼司の父親の自殺も郁美による偽装殺人なのでは?と検察から指摘され衝撃を受ける礼司.

実は再婚相手が礼司の母親である郁美に対して代替的な復習をするために郁美が偽装殺人を侵したように見せかけた自殺だった.礼司が鮮やかに弁護して一件落着と思いきや,29年前の礼司の父親の自殺は郁美による偽装殺人(父親も納得しての)だったことを郁美が自白する.

内容: 14歳で殺人を犯した悪辣弁護士・御子柴礼司を妹・梓が30年ぶりに訪れ、母・郁美の弁護を依頼する。郁美は、再婚した夫を自殺に見せかけて殺害した容疑で逮捕されたという。接見した御子柴に対し、郁美は容疑を否認。名を変え、過去を捨てた御子柴は、肉親とどう向き合うのか、そして母も殺人者なのか?  (Amazonより)

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護られなかった者たちへ

護られなかった者たちへ
中山七里
NHK出版

生活保護の闇が引き起こした連続殺人事件.最後の最後まで真犯人の正体を読めなかった.

誰からも善人と評される男が拘束されたまま餓死した状態で発見された.動機が一切不明の殺人事件だが,同様の殺され方をした男との共通点から犯人に迫る警察.

後半に出てくる回顧シーンが強烈で,読んでて辛くなった.自分が知らないだけで現実として存在するものだと考えると,恐ろしいが目を背けてはいけない現実ってあるんだよなぁ.

内容: 仙台市の福祉保健事務所課長・三雲忠勝が、手足や口の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。三雲は公私ともに人格者として知られ怨恨が理由とは考えにくい。一方、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。三雲の死体発見から遡ること数日、一人の模範囚が出所していた。男は過去に起きたある出来事の関係者を追っている。男の目的は何か?なぜ、三雲はこんな無残な殺され方をしたのか?罪と罰、正義が交錯した先に導き出されるのは、切なすぎる真実―。 (Amazonより)

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逃亡刑事

逃亡刑事
中山七里
PHP研究所

麻薬取締班の刑事である生田が殺害された現場を目撃した少年猛.殺害犯は生田の上司.県警本部長から命じられていた押収麻薬の横流しが生田にバレたため,県警を守るために生田を殺害.

捜査を担当するのは「千葉県警のアマゾネス」の二つ名を持つ捜査一課の警部 冴子.ひょうんなことから麻薬取締班の課長?が生田殺害犯であることを猛に教わった冴子.冴子は県警本部長に相談するものの,上述のように不正の根源である県警本部長は生田殺害犯に冴子をスケープゴートにするよう指示.

麻薬取締班の冴子に対する聴取が始まり,冴子はこのままでは自分がスケープゴートに仕立て上げられることを危惧する.冴子は聴取後の一時帰宅の隙をついて逃亡.保護施設から猛を奪還し,宏龍会の山崎を脅して大阪のA地区に潜伏.

猛と冴子はA地区の佐古ジイやセンセイと接し,和やかな雰囲気.一方で,千葉県警は冴子を誘拐犯として緊急指名手配.

ちょっとした騒動から冴子と猛がA地区に潜伏していることが発覚.千葉県警から要請された西成署が千葉県警と共にA地区をローラー作戦を展開.冴子は何とか逃げようとするものの,結局捕まってしまう.

西成署で冴子の事情聴取が行われているさいちゅうに宏龍会の支援を受けたA地区住民が西成署を襲撃.どさくさにまぎれて冴子は猛と逃亡.千葉に戻る道中,東京駅で麻薬取締班に猛を奪取されてしまう.最初の事件現場に来るよう命令された冴子.急いで山崎に連絡を取り,タイミングよくフォローするよう依頼.

最初の事件現場にて,冴子を殺そうとする悪徳警察官達.すんでの所で山崎とその部下たちが現場に踏み込み,一連の話をネット中継していることを教え,通報を聞いた千葉県警捜査一課が現場に到着.

最後に冴子が黒幕である県警本部長に啖呵を切って終幕.

内容: 殺人事件の濡れ衣を着せられた警部・高頭冴子。自分の無実を証明できる目撃者の少年を連れて逃げ続ける彼女に、逆転の目はあるのか!?どんでん返しの帝王が贈る、息をもつかせぬノンストップ・ミステリー。 (Amazonより)

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ワルツヲオドロウ

ワルツヲオドロウ
中山七里
幻冬舎

不況を原因としたリストラと父の死をきっかけに地元である東京都内のとんでもない田舎に戻った了衛.田舎は限界集落に分類される超絶田舎で,7世帯9人の最も若い人で60歳を越えているような村.

何とか村に溶け込もうとする了衛が空回り,徐々にダークサイドに陥っていく.最終的には津山の事件みたいな感じの村民殺戮事件へと発展.何となく途中で真犯人が脳裏をよぎるんだけど,ボーっと読んでいたせいか動機に気付けなかった(と言い訳しておく).

内容: 20年ぶりに帰郷した了衛を迎えたのは、閉鎖的な村人たちの好奇の目だった。愛するワルツの名曲“美しく青きドナウ”を通じ、荒廃した村を立て直そうとするが、了衛の身辺で、不審な出来事が起こりはじめ…。 (Amazonより)