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テロ

テロ
フェルディナント・フォン・シーラッハ
東京創元社

フランクフルト発ミュンヘン行便をミュンヘンのサッカースタジアムに墜落させるテロを起こすためのハイジャックが起きた.飛行機の乗客160名弱,スタジアムの観客7万名.緊急出動した空軍少佐は航空機を撃墜しスタジアムの観客を救った.この行為に対して起こされた裁判.検察側証言,被害者家族証言,弁護士の最終弁論を通して事件背景を語り,最後に有罪・無罪両方の結末を書いた作品.

テロ行為に対しては毅然とたいおうしなければならない.屈してはいけない.といったメッセージだったのかな.シーラッハの作品は創作話を通して議論を巻き起こそうとしているのかもしれない.ユダヤ教の経典?に近いものだと思う.

内容: 2013年7月26日、ドイツ上空で旅客機がハイジャックされた。テロリストがサッカースタジアムに旅客機を墜落させ、7万人の観客を殺害しようと目論んだのだ。しかし緊急発進した空軍少佐が独断で旅客機を撃墜する。乗客164人を殺して7万人を救った彼は英雄か?犯罪者か?結論は一般人が審議に参加する参審裁判所に委ねられた。検察官の論告、弁護士の最終弁論ののちに、有罪と無罪、ふたとおりの判決が用意された衝撃の法廷劇。どちらの判決を下すかは、読んだ「あなた」の決断次第。 (Amazonより)

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禁忌

禁忌
フェルディナント・フォン・シーラッハ
東京創元社

内容で触れられているが,主人公であるゼバスティアン・フォン・エッシュブルクが若い女性の誘拐犯として緊急逮捕される.捜査官に自白を強要されたエッシュブルクは殺害を自供するものの,誘拐された女性が一向に見つからない.エッシュブルクを弁護することになった敏腕弁護士ビーグラーがエッシュブルクに導かれた衝撃の結末とは...みたいな感じの話.エッシュブルクの幼少期から現代にかけて話が延々と続き,エッシュブルクという人物を印象づけている.途中まで読んでいくと,誰が誘拐されたのか,エッシュブルクが本当に犯人なのか,誘拐された女性の安否は等色々と気になる.そしてまさか過ぎる結末.思わず嘘でしょって言っちゃった.

内容:ドイツ名家の御曹司ゼバスティアン・フォン・エッシュブルク。彼は万物に人が知覚する以上の色彩を認識し、文字のひとつひとつにも色を感じる共感覚の持ち 主だった。ベルリンにアトリエを構え写真家として大成功をおさめるが、ある日、若い女性を誘拐したとして緊急逮捕されてしまう。被害者の居場所を吐かせよ うとする捜査官に強要され、彼は殺害を自供する。殺人容疑で起訴されたエッシュブルクを弁護するため、敏腕弁護士ビーグラーが法廷に立つ。はたして、彼は 有罪か無罪か―。刑事事件専門の弁護士として活躍する著者が暴きだした、芸術と人間の本質、そして法律の陥穽。ドイツのみならずヨーロッパ読書界に衝撃を もたらした新たなる傑作。(引用)

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犯罪

犯罪
フェルディナント・フォン・シーラッハ
創元推理文庫

コリーニ事件のシーラッハの短編集.刑事事件専門の弁護士である著者が実際に取り扱った事件を基に書かれた作品.全ての作品の被弁護人?が犯罪を犯した事は紛れもない事実なんだけど,犯罪を犯すまでに至った経緯を知ると考えさせられる.

内容紹介: 一生愛しつづけると誓った妻を殺めた老医師。兄を救うため法廷中を騙そうとする犯罪者一家の息子。彫像『棘を抜く少年』の棘に取り憑かれた博物館警備員。 エチオピアの寒村を豊かにした心やさしき銀行強盗。魔に魅入られ、世界の不条理に翻弄される犯罪者たち。弁護士の著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を 犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを鮮やかに描く連作短篇集。文学賞三冠獲得、四十五万部刊行の欧米読書界を驚嘆せしめた傑作! (引用)

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コリーニ事件

コリーニ事件
東京創元社
フェルディナント・フォン・シーラッハ

2001年5月ベルリンで起きた殺人事件にまつわるリーガルサスペンス.
主人公である新米弁護士ライネンは加害者であるコリーニの弁護人を引き受けた後に,被害者である実業家マイヤーが自身の少年時代の親友の祖父である事に気付く.コリーニが殺人を犯した事は明白であるため,裁判の争点は故殺(加害者の心理状態に問題がある,被害者の行動が殺人の発端となる等,情状酌量するべき事情がある)か謀殺(明確な意志を持って殺人の準備を行なっていた等等,情状酌量が認められない)かという点に絞られていた.ライネンは故殺を勝ち取ろうとコリーニを説得しようとするも,コリーニは一貫して黙秘を続ける.裁判が進む中,あるキーワードをきっかけにライネンはコリーニの殺人の動機にたどり着く.その後,ライネンは裁判でこの動機にまつわる一つの法律が持つ法の落とし穴を指摘し,最終的に裁判は…

というような話.実は,この小説内で指摘された法律の落とし穴について,「ドイツ連邦法務省は省内に調査委員会を立ち上げた」と本の帯に書いてあった.小説が社会に対して一石を投じ社会を動かしたという意味で価値がある小説だと思う.話自体も面白いし.

内容紹介: 殺人事件と法廷で繰り広げられる緊迫の攻防戦を通して、事件をめぐる人々を見事に活写する。著名な刑事事件弁護士が研ぎ澄まされた筆で描く、ヨーロッパ読書界を席巻した傑作。