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報復 それから

報復 それから
ジリアン・ホフマン
ヴィレッジブックス

C.J. タウンゼントが出てくるジリアン・ホフマンの報復シリーズ第三弾.
今作は首に”Z”の焼き印が押されていた惨殺死体から全てが始まる.この事件を担当する刑事マニーは前二作品の主人公であるC.J.と仲が良かった人物.検察側の担当者は検事補ダリアは自分の昇進がかかっている今回の事件を上手く運びたい.こんな二人がコンビを組んで事件の解決を図るんだけど,最初の公判(か何か)にマニーが遅刻した事が原因で二人の仲はお世辞にも良いとは言えない.

容疑者の母親が渡してきたビデオからほぼ同様の手口の殺人事件が起こっている可能性が高いかつ,そちらの殺人事件では容疑者は完璧なアリバイがあるという事が分かる.この辺りでマニーがキューピッドが以前話に挙げた”殺害シーンを鑑賞する秘密クラブ”の存在を思い出す.その後,検察グループがキューピッドと秘密クラブについて取引をしようとするが,最終的にキューピッドが脱走してしまう.

キューピッドの脱走の前からC.J.が登場し,最終的には...という後半部分は一気に読み進められるほど面白い!ただ,前作品の時も思った事だけど,連続殺人犯の心理状態に関する描写が一切ない点は残念.話の終わり方から次回作もありそうだなーって思えるものの,買うかどうかは迷うかなー.

背表紙より: フロリダで発見されたレイプ惨殺死体。硫酸で焼かれた唇は笑みを浮かべ、首には「Z」の焼印が残されていた――やがて名家の息子が逮捕されるが、その直後、類似の犯行を示す映像が母親に送られてくる。 検事補ダリアとこの事件を追う刑事マニーは以前キューピッドが語った、陰惨な殺害シーンを鑑賞する秘密クラブの存在を思い出す。その頃、逃れられぬ闇に苦しむC・Jは……。

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いとけなく愛らしき者たちよ

いとけなく愛らしき者たちよ
ジリアン・ホフマン
ヴィレッジブックス

[背表紙より] レ イニーは13歳の可憐な少女。インターネットで知り合った少年にデートに誘われた彼女は、ある放課後、約束の場所まで出かけていく。だが、レイニーの姿は それきり消えてしまった。家出か、誘拐事件か?事件を担当することになったのはフロリダ法執行局のボビー・ディーズ特別捜査官。未成年者をめぐる事件の解 決に多大な実績をあげているボビーだったが、それにはある特別な事情があった。一方、少女の家出問題を取材するテレビレポーターのもとにおぞましい油絵が 送られてくる。ピカソ殺人事件と名づけられた一連の少女連続殺人事件…レイニーもまた犠牲者なのか。

報復シリーズのジリアン・ホフマンの作品.久しぶりに最初から最後までワクワクしながら読む事が出来た.
13歳の女の子レイニーがネットで知り合った17歳のザックという少年にデートに誘われる.家族に内緒でデートに出かけたレイニーはその日を酒井に消息を絶つ.家出なのか誘拐なのか.捜査を担当するのは未成年者失踪事件で有名な捜査官ボビー.ボビーは1年前に娘のケイティが失踪している過去を持つ.一見難局入りかと思われたレイニー失踪事件は,この事件を取材しているテレビレポーターに届いた油絵をきっかけに話が進んで行く.

犯人がこのような事件を起こしたきっかけについての言及はおざなり程度だったものの,話の書き方に余計な部分がなく,読んでいる間にずっとワクワクし続ける事が出来た.

背表紙より: レイニーは13歳の可憐な少女。インターネットで知り合った少年にデートに誘われた彼女は、ある放課後、約束の場所まで出かけていく。だが、レイニーの姿 はそれきり消えてしまった。家出か、誘拐事件か?事件を担当することになったのはフロリダ法執行局のボビー・ディーズ特別捜査官。未成年者をめぐる事件の 解決に多大な実績をあげているボビーだったが、それにはある特別な事情があった。一方、少女の家出問題を取材するテレビレポーターのもとにおぞましい油絵 が送られてくる。ピカソ殺人事件と名づけられた一連の少女連続殺人事件…レイニーもまた犠牲者なのか。

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心神喪失

心神喪失 上,下
ジリアン・ホフマン
ヴィレッジブックス

C.J.タウンゼント(うろ覚え)が主人公の報復シリーズの著者が書く別主人公の法廷小説.
キーワードは統合失調症.
マイアミで起きた殺人事件.容疑者は既に逮捕されている.新米検察官ジュリアにとって初の第一級殺人事件の裁判となるが,状況証拠からは確実に死刑判決が下りそうな雰囲気.
が,容疑者が心神喪失を訴えた事で,話の展開が大きく変わる.物語が進むにつれて明かされていくジュリアの過去と今回の事件の関係.

物語中盤から一気に先が読めない展開になっており,なかなか先が読めなかった.
結末は歯切れが悪いと言うかイマイチな感じ.アメリカの司法制度(陪審員制)を知らないからしょうがない部分はあるが,その結末はありえるのかというのが素直な感想.容疑者視点での話が,ほんの数ページあるが,それを読む限りでは,この容疑者は統合失調症による心神喪失ではなく,統合失調症を演じていた悪人.
訳者あとがきを読むと,物語途中で出てきた別の事件が次の小説の題材になりそうな予感.

上巻背表紙より: 「たすけて…おねがい」―朝まだきころ、か細い声でかかってきた緊急通報。この一本の電話から、マイアミで活躍する若き女性検察官ジュリアの生活は激変し た。それは閑静な住宅街で、母親と幼い三人の子どもに降りかかった悲劇を告げるものだった。重傷だった父親デヴィッドが犯人として逮捕されたことで、この むごたらしい事件は世の耳目をひき、検察側は花形検察官リックを中心に裁判に臨む。初の殺人事件で、補佐として大抜擢されたジュリアは、デヴィッドの心の 闇に肉迫しようとするが…。P・コーンウェルに比される実力派サスペンス作家が、満を持しておくる衝撃の問題作。

下巻背表紙より: 「心神喪失につき、無罪を申し立てる」―被告側の思いもよらぬ主張に、ジュリアら検察側は色めきたった。確かにデヴィッドが犯行当時、心神喪失状態であっ た可能性はある。しかし、死刑を求刑されている彼が、罪を逃れんとして狡猾にも病をよそおっているとしたら?だが、ジュリアはそこに、別のものを見てい た。この事件は彼女の心の奥底に隠されていたパンドラの箱を開けてしまったのだ―。遠い昔のおぞましい記憶が甦るたび、ジュリアのデヴィッドへの疑いはぐ らついてゆく。犯罪者とそれを追う者の、真実をめぐる闘いはしだいに加熱してゆくが…。緊迫感あふれるこの裁判の評決は―。

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報復 ふたたび

報復 ふたたび
ジリアン・ホフマン
ヴィレッジブックス
報復に引き続き.前回より分量が少なかったので,週末に一気に読んだ.今回も,ギリギリのちょい手前まで犯人が分からなかった.そういった意味では,やはりこの作品もどんでん返し?を用意している作品と言えるだろう.

と,ここでふと思ったが,このジリアン・ホフマンの作品は,残虐と思わせるシーンは1,2作目共に存在したが,猟奇殺人者の心理状態に関する描写がほぼ無い?そんな印象.1作目は猟奇殺人者が出てくるものの,人を殺す理由や動機についてディープには触れてない.2作目は,そもそも猟奇殺人者ですらない.
ああ,猟奇殺人者ではなく,シリアルキラーという言葉の方が正確なのかな.
シリアルキラーの精神状態の書き方については,”傷痕”のコーディ・マクファディンや”ハリー・ボッシュ”シリーズのマイクル・コナリーの方が興奮して読めると思う.

背表紙より: あれから3年―。悪夢のようなキューピッド事件も人々の記憶から薄れつつあった。だがマイアミで事件の起こらぬ日はない。恋人ドミニクとの平穏な暮らしを 手に入れた地方検事補C・Jは、その夜も事件発生の報せに叩き起こされた。現場へ急行した彼女を待っていたのは、キューピッド犯を逮捕したチャヴェスの凄 惨な死体だった。まさかあの事件のせいで?不安にかられるC・Jに追い討ちをかけるように、当時の関係者が次々と殺されてゆく。悪夢はまだ終わっていな かったのだ!ふたたび追い詰められてゆくC・Jを襲うさらなる恐怖とは?前作を上回る戦慄で迫るジリアン・ホフマン最新作。

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報復

報復
ジリアン・ホフマン
ヴィレッジブックス

面白いというか,意表をつく,アッと驚く小説というのは,起承転結の転が複数あるというか,見せ掛けの起承転結と本当の起承転結があるものを言うのかなぁと思う.
みせかけの起承転結とは,壮大な前フリというか,結局は読者をアッと言わせるための計算しつくされた前フリなのだろう.
マイクル・コナリーは,二転三転するような感じ.先が全く読めない感じだった.読んでいて,先の展開を予測出来ないタイプ.
このジリアン・ホフマンは見せ掛けの起承転結が終わったと思ったら本当の起承転結(正確には本当の転結?)が始まるタイプなのかなと思った.小説の最後の方での話の展開の早さはなかなかだった.逆に言うと,それ以外の部分で冗長という感じが否めない.個人的に,連続殺人もののストーリーに恋愛の要素はマッチしないかなぁと思う.

と言っても,最後の展開はギリギリちょい手前まで分からなかったという点では,先が読めない小説であることに変わりは無いが・・・

背表紙より: 太陽の街フロリダは、キューピッドに怯えていた―それは若い金髪美人ばかりを狙い、何日も被害者をいたぶったあげく、生きたまま心臓をえぐり出して殺す連 続殺人鬼の名だ。捜査は難航したものの、偶然、キューピッドが捕らえられる。やり手と評判の女性検事補、C・Jが担当することになったが、法廷で犯人の声 を聞いた彼女は愕然とした。それは今なお悪夢の中で響く、12年前に自分を執拗にレイプした道化師のマスクの男の声だった!この男を無罪放免にしてはなら ない―恐怖に震えながらも固く心に誓うC・Jだったが、次々と検察側に不利な事実が発覚しはじめ…。期待の大型新人による戦慄のサスペンス。