緑衣の女

緑衣の女
アーナルデュル・インドリダソン
東京創元社

エーレンデュルシリーズの第二弾.今回は,住宅建設地で発見された肋骨の一部から話がスタート.三作目の「声」と合わせて一気に読むと,この作者は二つのストーリーを交互に進めていくタイプの話の作り方をするんだなーと分かる.今回は以下の二つの話が交互に出てくる.

  1. 現代: この肋骨にまつわるエーレンデュルの捜査
  2. 過去: 一人の女性がDV夫と生活していく悲しい話

過去の話があまりにも悲しすぎるんだが,本当に最悪な結末にはならなかったのがせめてもの救い.骨の主は誰なのか?最後の最後に全ての話がつながり謎が解けるという楽しい本だった.決して最悪な結末ではなかった点も良かった.

内容: 住宅建設地で発見された、人間の肋骨の一部。事件にしろ、事故にしろ、どう見ても最近埋められたものではない。現場近くにはかつてサマーハウスがあり、付近にはイギリス軍やアメリカ軍のバラックもあったらしい。住民の証言の端々に現れる緑の服の女。数十年のあいだ封印されていた哀しい事件が、捜査官エーレンデュルの手で明らかになる。CWAゴールドダガー賞/ガラスの鍵賞同時受賞。究極の北欧ミステリ。(引用)

ネタバレ含めて書くと,肋骨の持ち主はDV夫で,死産?した赤ん坊と一緒に件の女性が埋めた.この女性は,

  • 初婚時に娘(ミッケリーナ)を生む
  • 最初の夫は海の事故で亡くなってしまう
  • DV男(グリムル)と結婚
  • 娘は3歳の時に高熱が原因で体に障害が残ってしまう
  • DV男は精神的に,肉体的に妻に暴行をはたらく(読んでるだけで腹が立つ)
  • 何度か逃走を図るも,毎回見つかってしまい「次に逃げてみろ,娘を殺してやる」と脅され,女は逃げることを諦める
  • DV男との間に二人の男の子(たしかシモンとトマス)が生まれる
  • DV男はDVを続ける
  • デービッドという米兵が近所の池で釣りをし,男の子達の家を訪問.そこでデービッドは女がDVにあっていることを見抜く.
  • グリムルは米軍の盗品を横流しする商売の末端を担う
  • 盗品売買の規模が大きくなり露呈.米軍がグリムルの家に来る.
  • 米軍を率いていた人が女の顔を見た瞬間ブチ切れ,グリムルをぶん殴り,その後連行.
  • グリムルは数ヶ月刑務所生活.
  • ようやく家族に平和な生活が訪れる.
  • さらに,デービッドがちょっとずつ(良い意味で)家族に絡むようになり,女も明るくなる.
  • どうやら女はデービッドの子供を妊娠.
  • というタイミングで,グリムル釈放.
  • 女はデービッドに電話をするものの,デービッドは別の戦地に派遣されたんだか何だかの理由で来れず.
  • グリムルは妊娠に気付き切れるが,女も反抗.
  • グリムルが「生まれた赤ちゃんを殺す」とか何とか言ったのに対して女切れる.(たしか)シモンがグリムルを刺すと,グリムルあっけなく死んじゃう.
  • 悲しいことに赤ちゃんを渡すまいとしていたためか,赤ちゃんも死んでしまう.
  • 女,グリムルと赤ちゃんの遺体を埋める.

という過去があった.ミッケリーナは障害から立ち直り,大学に行ったりと普通の生活を送っていた.たまに,この地を訪れていたことを知られていた.緑色の服を来た「(歩き方が)いびつ」な人とはミッケリーナのこと.心優しき弟シモンがどうなったか忘れちゃった.トマスはグリムルの性格?を引き継いでしまったみたいで,DV男になったような気がする.

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