ケモノの城

ケモノの城
誉田 哲也
双葉社

最後の最後にアッと驚く結末が待ち構えている作品.ただ内容がグロいので,グロ耐性がない大どんでん返しが好きな人にはお勧めできない.
警察に保護を求めた17歳の少女 麻耶.麻耶と同じ部屋で保護されたアツコと呼ばれる女性.麻耶・アツコの両名の体には虐待を疑わせる様々な傷痕が残されていた.麻耶が生活をしていたとされる部屋からは大量の血痕が見つかる,二人の事情聴取が行われ,ヨシオという人物の存在が浮き上がってくる.
一方で,辰吾と聖子のカップルの家に「熊みたいな」と形容される聖子の父親 三郎が居候する.働くでもなく何をするでもない三郎に対して少しずつ不満を募らせる辰吾.三郎の日頃の行動を監視する辰吾が三郎のおかしな行動に気付きはじめ…
という二つのストーリーが並行して進んでいく.
アツコの事情聴取から麻耶・アツコが生活をしていた部屋ではヨシオのマインド・コントロールによる監禁・虐待が行われていた事が分かる.はじめは麻耶の父親である靖之の殺人のみが行われていたと考えられていたが,風呂場から5人分のDNAが検出され,その内の4人は血縁関係者である事が鑑識結果から分かった.
警察の地道な捜査のかいもあって,アツコと呼ばれていた女性の本名そして家族の存在が浮き上がってくる.そこから一気に加速するストーリーには鳥肌モノ.
読み進めていくと二つのストーリーの接点が何となく見えてくるわけなんだけど,物語中盤から話は一気に加速して,最後に大どんでん返しが待っている.

北九州一家拷問殺人事件や新潟の監禁事件を基にしているらしいが,何かすさまじい.この手の被害者の精神状態とかは本で読んだことがあるけど,実際にこんなものなのかと考えるとただただ恐ろしい.虐待・マインドコントロール,etc.読後にはドロっとした澱みが心の中に残る感じ.

内容紹介: 17歳の少女が自ら警察に保護を求めてきた。その背景を探る刑事に鑑識から報告が入る。少女が生活していたマンションの浴室から、大量の血痕が見つかったのだった。やがて、同じ部屋で暮らしていた女も警察に保護される。2人は事情聴取に応じるが、その内容は食い違う。圧倒的な描写力で描く事件は、小説でしか説明する術をもたない。著者の新しいステージを告げる衝撃作! 

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